最も正当で効果的な方法を生かそう2014年12月06日

衆院選も近くなってきた。

選挙に行かない人、棄権する人、白紙票を投ずる人、結構多いと思う。
しかし、その人達の多くは、「無投票・白票≒現与党に一票投ずる」、ということに気づいていない人が多いのでは無いか?、と思ってしまう。
そしてまさにそこが現首相が今この時期に解散を打って出た理由でもあるだろう。

全有権者の内、現与党=自公に票を投ずる支持者は全体の4分の1、すなわち25%位いると言われている。
この層は、組織票もあり、投票率も良く、不動で盤石で確実な票が望めると言われている。

例えば投票率が半分の50%くらいの場合、その内上記の与党25%支持が確実に投票すると、全投票分のほぼ半数を占めることができる。これが前回の衆院選などで見られた現象で、与党で過半数以上の議席を占めることができた。

つまり投票率が低くなればなるほど或いは白紙が多くなればなるほど、相対的に与党25%支持層が有利になるのである。
選挙棄権派は結局結果的に、投票を放棄したことで現与党に全てを委ねた、つまり間接的相対的に現与党を支持したと同じ、とみなされても仕方ない結果となる。
このようにして、全然そう思っていなくても現状は仕組みとして結果的に「無投票・白票=現与党に一票投ずる」ということと同じになってしまう。

この仕組みを、今の政権はまさに、利用しようとしている。
今なら投票率も低く野党も受け入れ態勢が整っていないので、勝算がある、ということなのだろう。
こうして全有権者の4分の1しか支持していない政権ができあがる。

あとの4分の3の民意は全然反映されていないことになってしまっている。
こうなると国民の大多数の意識とかけ離れた政権ができてしまう。

ではどうすればよいか?、もうこれは答えは明らかで、投票率を上げ反与党票を投ずる、ということになる。
ただ注意点があって、せっかく反与党票を投じても、それが様々な政党に分散されてしまうと、結局相対的に不動票を持つ与党が有利になる。
だから今回野党は候補者を一本化しようと努力していたのである。

今は年末だから、とか、今回の選挙は無意味だからとか、与党が当選確実とか、投票率を下げようというマスメディアのネガティブキャンペーンが展開されているようだ。

棄権派の人達は、支持すべき政党がいない、という悩みもあるかとは思う。
しかしいろいろな面で国民主導の日本に変えていくには、理想の政党を待つよりも、まず現状を打開する為に、とにかく国会で現与党の割合を減らして、与党案が簡単に議決されないようにしていくことが先決だと思うので、まずはとにかく投票に行って有効票を投じてほしいと切に思うのである。
理想の政党が出てくるのは、まだ時間がかかるかもしれないから、まずは少しでも現状を変えていくことが必要だろう。

でないと集団的自衛権、秘密保護法、原発再稼働、沖縄基地建設、TPP参加、等が、相対的与党勝利によって、現政権は民意に支持されたとみなされ、実質民意は支持していなくても、これが選挙の結果だからということで、これからどんどん推進されていってしまう可能性が非常に高い。

であるから選挙に行かなかったもしくは白紙票を投じた、ということは結果的に、集団的自衛権、秘密保護法、原発再稼働、沖縄基地建設、TPP参加、等を支持したと同じになることを、良く胆に銘じておくべきだろう。

ともあれ今度の選挙に行くことは、僕らが国政に対して意見を反映できる、最も正当で効果的な方法であることは確かだろう。